海外文学 [僅少本コーナー]

H・M・エンツェンスベルガー(1929-)
ブレヒト以後のドイツを代表する詩人であり作家、批評家。「数の世界の面白さ」を我が子に伝えるために書かれた『数の悪魔』(晶文社、1998)は、世界24カ国に翻訳され大ベストセラーに。2008年には『がんこなハマーシュタイン ヒトラーに屈しなかった将軍』(晶文社、2009)を出版し、その健在ぶりをアピールした。 評論、ルポルタージュから子ども向けの本まで、鋭く軽やかな想像力で多彩な文筆活動をつづけている
政治と犯罪
政治と犯罪
野村修訳〔1966年〕
定価1794円 四六判 464頁

アル・カポネからロシア・アナーキストにいたる犯罪者と犯罪組織の詳細な記録と鋭い分析によって、国家そのものの犯罪的本質を衝く。「ここには上等なリポーターの目と、詩人の筆と戦闘的市民の思考のすばらしい協同がある」(朝日新聞評)。

スペインの短い夏
スペインの短い夏
野村修訳〔1973年〕
定価2345円 四六判 330頁

1936年夏、革命と反革命が渦巻くスペインを走りぬけたアナキズム闘士の短くも烈しい生涯を描く。英雄/反逆者としての虚像を排し、遺された手記や手紙、新聞記事、インタヴューなど数多の断片から、革命家ドゥルティの姿を浮き彫りにする。

タイタニック沈没
タイタニック沈没
野村修訳〔1983年〕
定価1580円 小B6判 224頁

70年前のイギリスの豪華客船タイタニック号沈没の悲劇に、著者自身の苦渋にみちた10年の歳月を重層的に織りあわせた一大長篇叙事詩。混乱のなかから透けてみえてくる劇的過程は、19世紀から今日に至る歴史の波立ちに他ならない。

人間好き
人間好き

─ディドロについての対話

野村修訳〔1987年〕
定価1680円 小B6判 240頁

『百科全書』の編纂者として知られる啓蒙思想家ドニ・ディドロ。その幻の喜劇『この男、ひとが良いやら悪いやら』を下敷きに、「善意の人間好き」としての知識人像を彫りだすトラジコメディー。

ヨーロッパ半島
ヨーロッパ半島
石黒・小寺・津村・野村・道籏訳〔1989年〕
定価4893円 四六判函入 648頁

統一ヨーロッパなど幻想にすぎない。その混乱と欠陥にこそ未来はある―― スウェーデン、イタリア、ハンガリアなど、「欧州合衆国」構想の周縁に位置する七つの国を歩き、ヨーロッパの生きのびる道を探った大規模なルポルタージュ。

ドイツはどこへ行く?
ドイツはどこへ行く?
石黒英男・野村修訳〔1991年〕
定価3161円) 四六判 360頁

均質化された「あたりまえ」の社会が異端を呑み尽くすとき、「あたりまえ」そのものが狂気をおびる―― この奇妙な状況のなかに、希望を見出すことはできるのか。統一ドイツ、EC統合、さらには極東の超経済大国日本をも射程に含む評論集。

国際大移動
国際大移動
野村修訳〔1993年〕
定価1631円 四六判 128頁

激動する政治・経済状況の下、地球規模で人びとの大移動がはじまった。はたして異民族が共生する道はあるのか? 外国人労働者、移民問題を考えるための33のヒント。

冷戦から内戦へ
冷戦から内戦へ
野村修訳〔1994年〕
定価1631円 四六判 128頁

冷戦の終焉につづく理念なき内戦の時代に展望はあるのか? 憎しみの渦巻く出口のない国内紛争―― 今日の世界状況を解読するための手がかりを探る刺激的な手引書。

「愛」の悪魔
「愛」の悪魔
川西芙沙訳〔2001年〕
定価3780円 A5判 288頁

19世紀初頭、ドイツロマン派の詩人ブレンターノは16歳の娘と恋に落ちた。駆け落ち、結婚、大喧嘩、離婚―― 関係者たちの手紙で再現する激しい恋の顛末。歴史の闇に埋もれた真実をあかし、愛が失われる経験の意味を問う文学的ノンフィクション。

 

ジョージ・オーウェル(1903-1950)
イギリス植民地時代のインドで生まれる。教師、書店員など数々の職業につきながら執筆活動をつづける。1936年、義勇軍としてスペイン内戦下のバルセロナへ赴き、その体験をもとに『カタロニア讃歌』(1938)を刊行。その後、BBCの東洋部に入社し、インド向け放送番組の制作にあたる。1945年にはスターリン体制を風刺した『動物農場』が出版され、国際的ベストセラーとなる。死の前年に書き上げられた『1984年』は世界的な事件として迎えられ、いまなお大きな影響力を持ちつづけている。1950年ロンドンで死去。
オーウェル小説コレクション ③牧師の娘
オーウェル小説コレクション
③牧師の娘
三澤佳子訳〔1984年〕
定価1995円 四六判 400頁

片田舎の牧師館の娘ドロシーの魂の遍歴── 信仰の喪失、ホップ摘みや浮浪者生活、そして再び故郷の牧師館の平凡な日常生活への回帰をピカレスク小説の形で描き、人々にとっての信仰とは何かを問う。

オーウェル小説コレクション ④葉蘭をそよがせよ
オーウェル小説コレクション
④葉蘭をそよがせよ
高山誠太郎訳〔1984年〕
定価1680円 四六判 328頁

安月給の本屋に勤めながら創作活動をつづける青年詩人ゴードン。金と資本主義を嫌悪しながらも、小銭がなければ恋人とのデートもままならない―― 揺れうごく心理を克明に描きつつ、人間らしく生きる生き方とは何かを問いかける。

思い出のオーウェル
思い出のオーウェル
オードリィ・コパード、バーナード・クリック編 オーウェル会訳〔1986年〕
定価3990円 A5判 368頁

ナショナリズムと全体主義を憎み、「真の人間らしさ」を追求した作家オーウェル。その46年の生涯と、矛盾にみちた、しかし不思議な魅力に溢れる作家の素顔を52人の同時代人が語りあかす。1986年日本翻訳出版文化賞受賞。

 

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