チェーザレ・パヴェーゼ全集
⑤青春の絆 河島英昭訳〔1975年〕
定価1260円 四六判 288頁 裏切られるためだけにしか、ぼくたちの青春はないのだろうか―― 激しい生を求めローマに向かう青年パブロを待っていたのは、ファシストたちの黒シャツと牢獄と、裏切りの酷薄さだった。イタリア解放直後、過ぎ去った青春の崩壊を激烈に描き切った傑作。 |
チェーザレ・パヴェーゼ全集
⑨月と篝り火 河島英昭訳〔1977年〕
定価1260円 四六判 248頁 祭りの夜、月の光を満身に浴びながら、すべては篝り火とともに燃えつきる── ひとりの私生児の彷徨を描き、ファシズムとレジスタンスの時代に斃れた者、生きのびた者の苛酷な運命を「神話」の域にまで高めた、パヴェーゼの遺作。 |
ブレヒト全書簡
野村修訳〔1986年〕
定価8298円 菊判函入 712頁 早熟な少年であった1913年に始まり、劇作家としての成功、地球を一周することになる亡命の日々、そして死の年まで―― 実に43年間にわたって書きつがれた894通の手紙を集成。ベンヤミン、ルカーチら同時代人に宛てた手紙を含む、時代の貴重な記録。 |
ブレヒト 私の愛人
―「ライートゥ」は語る ルート・ベアラウ著 好村冨士彦・増本浩子訳〔1989年〕
定価2946円 四六判 448頁 『転換の書/メ・ティ』の恋愛論に出てくる女性「ライートゥ」のモデルであり、最も緊密な同志であったルート・ベアラウが回想するブレヒトとの日々。亡命中のブレヒトと苦楽をともにし、彼とその仕事への愛と協力を貫いた女性の自伝的回想録。 |
ヴァルター・ベンヤミン著作集
⑤ゲーテ 親和力 高木久雄訳 〔1972年〕
定価1631円 四六判 160頁
作品と批評の鮮烈な出会いのなかに「同時代人」ゲーテを生き生きと甦らせた、決意の書。 |
ヴァルター・ベンヤミン著作集
⑦文学の危機 高木久雄訳 〔1969年〕
定価1733円 四六判 240頁
過渡期の文学はどのように可能か。プルーストやカフカの作品を論じる屈指の文学的エッセイ。 |
ヴァルター・ベンヤミン著作集
⑧シュルレアリスム 針生一郎訳 〔1981年〕
定価1631円 四六判 192頁
芸術を内側から爆破するシュルレアリスム運動の意味を、共感をもって捉える同時代人の書。 |
ヴァルター・ベンヤミン著作集
⑨ブレヒト 石黒英男訳 〔1971年〕
定価1937円 四六判 240頁
20世紀の芸術の問題を、ブレヒト像を通して歴史と革命のきりむすぶ地点に提示する。 |
陶酔論
飯吉光夫訳〔1992年〕
定価2548円 四六判 208頁 ハシッシ服用実験、酩酊状態での街の散策…… 1930年前後のヨーロッパ、ベンヤミンは人為的な「陶酔」を通して翳りゆく時代の真の姿を捉えようとしていた。パッサージュ論、アウラ論の礎ともなった精神の彷徨を辿ることのできる貴重な一冊。 |
ベンヤミンの黒い鞄
―亡命の記録 リーザ・フィトコ 野村美紀子訳〔1993年〕
定価3975円 四六判 368頁 ナチスから逃れ、新しい土地を求めてピレネーを越えた亡命者たち。その中に、原稿がつまった黒い鞄を大切に抱え、偽造旅券を手にしたベンヤミンの姿があった―― 彼らの山越えの案内人だったユダヤ女性が、冒険小説さながらの日々を鮮やかに回想する。 |
アドリエンヌ・リッチ女性論
①嘘、秘密、沈黙。 大島かおり訳〔1989年〕
定価3018円 四六判 552頁 女として生きるとは? 母として、詩人としての自らの体験を深く掘りさげ、母性神話、異性愛、女の教育と仕事についてラディカルに問う。「男の思想」の嘘を撃ち、女の視点から世界を捉えなおす70年代フェミニズム論考の白眉。 |
アドリエンヌ・リッチ女性論
③女から生まれる 大島かおり訳〔1990年〕
定価5040円 四六判 512頁 地球上のあらゆる人間は女性から生まれる―― 妊娠、出産、中絶、子育て…… 自らの体験を問い、今日「母性」が抱えるあらゆる問題を緻密に分析する。新しい古典として世界中でインパクトをもって読みつがれている「母性論」の名著。 |