四苦八苦の哲学

――生老病死を考える

永江朗 著
四六判並製 292頁
定価:1,870円(本体1,700円)
978-4-7949-7055-8 C0095 〔2018年9月〕


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哲学は、「生老病死」の苦しみと
どう折り合いを付けてきたのか?

人生は思いのままにならないことばかり。世の中は苦に満ちている。あーあ、いやんなっちゃった、どうしよう……こうした気持ちと、人はどう折り合いをつけていったらいいのだろう? プラトン、ハイデガーから、フーコー、ボーヴォワール、レヴィナス、バタイユまで、さまざまな哲学者たちのことばを補助線にしながら、仏教で言うところの「四苦八苦」について考える、哲学の自習帖。まず手始めは「生老病死」の四つの苦から。

 

【本書でとりあげる主なテキスト】

プラトン『パイドン』、
キェルケゴール『死に至る病』、ジャンケレヴィッチ『死』、
スーザン・ソンタグ『隠喩としての病』、
フーコー『臨床医学の誕生』、
ボーヴォワール『老い』、ハイデガー『存在と時間』、
レヴィナス『時間と他なるもの』、バタイユ『エロティシズム』……ほか。

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【目次】

 

はじめに 四苦八苦ということ

 

第1章 死について

0 死から考える
1 プラトン『パイドン』を読みながら
2 ジャンケレヴィッチ『死』を読みながら
3 自殺について考える

 

第2章 病について

1 ソンタグと考える
2 フーコーと考える
3 臨床哲学について考える

 

第3章 老について

1 キケローとともに
2 ボーヴォワールを読む

 

第4章 生について

1 ハイデガー『存在と時間』を読みながら
2 九鬼周造の時間論を読む
3 レヴィナスの時間論
4 バタイユを読みながら

 

おわりに まだ考えないといけない

 

◇永江朗(ながえ・あきら)
1958年北海道生まれ。法政大学文学部哲学科卒業。西武百貨店系洋書店に約7年勤務の後、『宝島』および『別冊宝島』の編集を経て、フリーのライターに。ライフワークは書店のルポルタージュ。著書に『おじさんの哲学』『東大vs京大 入試文芸頂上決戦』(共に原書房)、『51歳からの読書術 ほんとうの読書は中年を過ぎてから』(六耀社)、『本が売れないと言うけれど』(ポプラ新書)、『65歳からの京都歩き』(京阪神Lマガジン社)、『ときどき、京都人。』(徳間書店)、『哲学個人授業』(鷲田清一との共著、ちくま文庫)などがある。
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