エノケンと菊谷栄

――昭和精神史の匿れた水脈――

山口昌男著
四六判上製 368頁 定価:本体2300円+税
978-4-7949-6865-4 C0074〔2015年1月〕


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孤高の文化人類学者、〈幻の遺稿〉遂に刊行

日本の喜劇王エノケンとその座付作者・菊谷栄が、二人三脚で切り拓いた浅草レヴューの世界を、知られざる資料と証言で描いた書き下ろし評伝。
文化人類学者の故・山口昌男が、80年代に筆を執ったが、中断したままついに完成には到らなかった。
本書は、著者の意志を継いで“幻の遺稿”を整理・編集し、刊行するものである。

〈書評掲載〉
intoxicate/Mikiki」2015.4(北中理咲さん評)
朝日新聞」2015.4.19(保阪正康さん評)
東京新聞」2015.4.5(堀切直人さん評)
「出版ニュース2015.3下旬号」(Book Guide)
日本経済新聞」2015.3.15(大笹吉雄さん評)
「京都新聞」2015.3.15(児玉竜一さん評)
「週刊文春2015.3.19号」(小林信彦さん「本音を申せば」)
「週刊ポスト2015.3.13号」(川本三郎さん評)
「北海道新聞」2015.2.22(吉成秀夫さん評)
毎日新聞」2015.2.22(渡辺保さん評)
読売新聞」2015.2.22(松山巌さん評)

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【目次】

第一章 菊谷栄の生い立ち
青森での少年時代/演劇への目くばり/菊谷栄と女性 /「ニコニコ」の若者集団/左翼への接近

第二章 浅草のエノケン・エノケンの浅草
暴れん坊エノケン/役者への道/オペラ芸術研究生/花屋敷の猿に学ぶ/伊庭孝のジャズ・ミュージカル/オペラの凋落/菊谷栄との出会い

第三章 カジノフォーリーの興亡
レヴュウをやるのだ/負の空間としての浅草/カジノフォーリー以前/南天堂の二階で/第一次カジノフォーリー/第二次カジノフォーリー/菊谷栄、エノケンの舞台を観る/カジノフォーリーの人気/エノケンの脱退/カジノフォーリーの終焉/詩人菅原克己の証言

第四章 エノケン一座の誕生
浅草のフィクサー/プペ・ダンサントへの移籍/菊田一夫の『忠臣蔵』/結婚相談所、玉木座?/エノケンとの好対照・二村定一/菊谷栄初期の台本/エノケン一座=ピエル・ブリヤント/『乞食芝居』で牧師役/『サルタンバンク』と『サルタンバンクの娘』/世界初、『リリオム』のオペレッタ化/エノケン一座の新宿進出/菊谷栄の復帰

幕 間 菊谷栄の舞台美術

第五章 『歌劇』を読む 宝塚少女歌劇のアルケオロジー
宝塚のファン雑誌『歌劇』/堀正旗の回想/久松一声の自伝/中山太郎との確執/久松一声と宝塚/雑誌編集者の職人芸/白井鐵造の登場/岩村英武・和雄兄弟

第六章 エノケン・レヴューの栄光と悲惨
エノケンと新興写真/拡大する都市のモダニズム/オペレッタ・カルメン/劇評家友田純一郎/世界与太者全集の完結/蘆原英了の見たエノケン一座/内田岐三雄のサーカス道化論/エノケン一座の丸の内進出/エノケンのライバル・ロッパ/低迷する台本作者たち/エノケンと菊谷の思い/菊谷栄と音楽/双葉十三郎の菊谷栄讃/菊谷栄最後の台本

第七章 菊谷栄戦場に死す
菊谷○隊長/菊谷栄没後の評価

〈付 録〉
西田幾多郎とメイエルホリドの間のエノケン
編集後記 その一  間宮幹彦
編集後記 その二 山口人類学のミッシングリンク  川村伸秀
参考文献一覧
榎本健一・菊谷栄略年譜
菊谷栄所蔵ジャズレコード一覧
人名索引


◇山口昌男(やまぐち・ まさお)
1931年、北海道生まれ。アジア・アフリカ言語文化研究所教授、同研究所所長、札幌大学学長等を歴任。文化人類学者として、西アフリカ、インドネシア、カリブ海諸国等でフィールドワークを行う。その広い学識は文学・芸術等の分野にも影響を及ぼした。2013年3月逝去。

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