学歴のすべて

佐川恭一 著
四六判並製 256頁
定価:1,980円(本体1,800円)
978-4-7949-8078-6 C0093〔2026年10月14日発売予定〕


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人はなぜ学歴にとらわれ、壊れるのか?
大ヒット作『学歴狂の詩』の著者が描く、
学歴をめぐるアウトロー文学!

 

「ヒトは学歴に狂うのではない。なれたかもしれない自分に狂うのだ。」
──読書猿

「この作品に心震える人と、夜を明かしたい。だが、そんな友など居ないことを再確認した。西村賢太の再来にして、正統なる後継。」
──古谷経衡


人見知りでコミュニケーションに難を抱える「私」。家では「学歴は無意味」と繰り返す父と、学歴を望む母のあいだで育ち、自らの将来像を「医者か弁護士」と設定する。学歴を得て「すごい人」になれば、他者から自然に承認されるという幻想を抱きながら、受験勉強に没頭していった末に彼を待っていたものは……。
同級生への冷笑、テレビ的「笑い」への嫌悪、建前を使いこなす学校社会への洞察、クラスの女生徒への一方的な性的妄想、自殺へのアンビバレンツな思い。「学歴」という社会的指標を軸に、青年期の暗い欲望の構造を徹底的に解剖する、あまりにもイタい「青春」小説!

 

“出版されてからもう何年も経っていたが、中学生のころに学校中で『完全自殺マニュアル』が流行して、周りのみんなが買ったり回し読みしたりしていて、死ぬ方法について詳しいのが「スタイリッシュ」だという風潮になっていた。しかし私はといえばまったく死ぬつもりなどなく、将来は確実に医者か弁護士になるのだと考えて受験勉強に励んでいた。”(本文より)

 

◇佐川恭一(さがわ・きょういち)
小説家。滋賀県生。京都大学文学部卒。2011年『終わりなき不在』で第3回日本文学館出版大賞受賞。2017年『無能男』で第13回もんもん文学賞受賞。2019年『踊る阿呆』で第2回阿波しらさぎ文学賞、『THE LAST SONG』で歌舞伎町文学賞せりな特別賞受賞。2020年『ダムヤーク』等でRANGAI文庫賞受賞。著書に『舞踏会』『楽園』(書肆侃侃房)、『アドルムコ会全史』(代わりに読む人)、『シン・サークルクラッシャー麻紀』(破滅派)、『学歴狂の詩』(集英社)などがある。