いのちの証言

――ナチスの時代を生き延びたユダヤ人と日本人

六草いちか 著
四六判 232頁
定価:2,090円(本体1,900円)
978-4-7949-6952-1 C0036 〔2017年1月〕


アマゾンで購入する
楽天ブックスで購入する
セブンネットで購入する

 

なぜ自分だけが生き残ったのか!?

ナチ政権下、ホロコースト時代をどのように生き延びたのか──。生存ユダヤ人と日本人たちの記憶と証言が70年以上の歳月を経て明かされる。生死を分けた一瞬の偶然。市民がなぜあのような非道に同調することができたのかという人間性への問い。そしてヒトラー政権の同盟国であった日本人がユダヤ人に助けの手を差し伸べた新事実……。ベルリンに暮らし、数年にわたって丹念に取材を続けた著者が、悲劇の時代に生きた人間の姿をありのままにつづる、渾身のノンフィクション。

【内容について】
本書で参考文献として引用しています『六千人の命のビザ』(杉原幸子、大正出版)は、編集部の判断で、発行元の大正出版の許可を得て、国会図書館が蔵書する一九九四年四月二五日発行の第二版第一刷を使用しました。その後、研究が進み、新たに発行されている版には若干、表記に訂正が見られます。そのため、著者・六草いちか氏の原稿内容と齟齬が生じている部分があります。本書の内容にかかわる部分の最新版の表記を明記します。

◎107頁11行目
誤:ヴィルノ(カウナス)
正:ヴィルノ(ビリニュス)

◎112頁11行目
誤:一九四〇(昭和十五)年七月三十一日の朝早く……
正:一九四〇(昭和十五)年七月二十九日の朝早く……

【パブ情報!】
NHK「ひるまえほっと」 2017/5/10 ※「中江有里のブックレビュー」
毎日新聞 2017/4/16
信濃毎日新聞 2017/4/2
公明新聞 2017/3/31
日本経済新聞 2017/2/12

 

晶文社編集部

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

【目次】

第一章 発端

数奇な巡り合わせ
この地下で
事前資料
レジーナおばさん

 

第二章 鎮魂

レジーナおばさんの手がかり
追憶の碑
「日本人村」と「ユダヤ人のスイス」

 

第三章 宿命

ラヘル・マンさんの場合──少女ラヘルの記憶
ハンツ・シュマル氏の場合──少年ハンツの記憶

 

第四章 証言

綴じられた過去
顔のないヒトラーたち
新たな証言
誌面の証言

 

第五章 気魂

古賀守の場合
近衛秀麿の場合
藤村義朗の場合
杉原千畝の場合
毛利誠子の場合

 

第六章 追懐

マルギット・ジープナーさんの場合──父を上海に逃がして
アンドレ・ロイジンクさんの場合──森と大人たちの陰に身を隠した命
マルギット・コルゲさんの場合──シスターたちの守った命
フィリップ・ゾンターク氏の場合──母の命と引き換えに
ホルスト・ゼルビガー氏の場合──恋人もアウシュヴィッツへ

 

◇六草いちか(ろくそう・いちか)
作家。1962年、大阪府吹田市生まれ。88年からドイツ・ベルリン在住。主な著作に、森鷗外の名作『舞姫』 のヒロイン、エリスのモデルとなった女性を探し、文学界の積年の謎を解明した『鷗外の恋 舞姫エリスの真実』『それからのエリス──いま明らかになる鷗外「舞姫」の面影』(ともに講談社)がある。

☆書店様へ・・・注文書ダウンロードはこちら

関連書籍