なぜ「弱い」チームがうまくいくのか

――守り・守られる働き方のすすめ

今中博之 著
四六判並製 224頁
定価:1,760円(本体1,600円)
978-4-7949-7310-8 C0036〔2022年4月〕


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足を引っ張る人が入ってくる?
自分がいると迷惑?
意見の異なる人を活かせる?
「多様性あるチーム」を
不安に思うすべてのひとへ

障がい、病気やケガ、出産・育児、介護……さまざまな経歴やバックボーンの人びとが集まり、いっしょに仕事を進めていくことが急速に増えた昨今。もはや、どんな職場でも多様性を抜きにしたチームづくりはありえない。なのに、その考え方や方法を、学校でも職場でも教えてはくれない。
100万人に1人という身体障がいをもつ著者は、数人から1000人を超える多様な規模のチームでメンバーやリーダーを経験してきた。たどりついた強いチームの条件とは「欲が深くて、自立できなくて、すぐ諦める」こと。その真意とは?
若手からリーダー層まで、これからの仕事論に外せない一書。

「私のほしかった社会の設計図がここに! 」
――村木厚子(元厚生労働事務次官・「若草プロジェクト」代表呼びかけ人)

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【目次】

序章 ソーシャルデザインでチームをつくる

弱さと非差別化するデザイン/意図的で作為的な人ができること/チームとハビトゥス/怒りを抱えるのは、悪いこと?/ギルド的チームをつくる
[コラム] 正義のミカタでいたがる態度

第1章 チームにいちばん必要なのは弱さ

あなたに似た弱い人/「あれこれ」考える人/トークンな人/助けやすい人/すべてをさらけ出さない人/いつも笑っていない人/「ただ、好き」と言える人
[コラム] 疑念と失望からの企て

第2章 つながりすぎずに共に働く

力をあわせる潮目を知る/社会脳が求めた人数/閉じながら開く/秘密を持ち寄る/切れない約束を求めない/1人で自立してはいけない/バラツキのある社会
[コラム] 小さな、理解の届く集団

第3章 綻びが見えたら、どうするか

中心を中空にする/一匹狼は弱い狼/理知分別が許さない/痛みのある人の傍らに立つ/助けたいと思ったら助けたらいい/私とあなたは違います/待つことは、縛られること
[コラム] 「食いっぱぐれなく」生きるために

第4章 リーダーにとって大事なこと

何をしでかすかわからない/蛇のように動く/アジャイルなチームをつくる/あなたの意見は私のもの/専門家としての揺らぎ/4番とエースがリーダーとは限らない/ヘッドコーチの条件
[コラム] 脱輪させない仕組み

第5章 リーダーとメンバーが為すべきこと

いったん疑ってみる/願いを伝えるだけ/嘘を受けとる/架橋できる人をつくりだす/距離を縮めるスキル/「ただ喜びあう」だけでいい/仮面の組み合わせ/次のベンチまで歩くんだ

 

◇今中博之(いまなか・ひろし)
1963年生まれ。ソーシャルデザイナー。社会福祉法人 素王会 理事長。アトリエ インカーブ 代表。大阪大学ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)センター 招へい教授。金沢美術工芸大学 非常勤講師。公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会:文化・教育委員会委員、エンブレム委員会委員。厚生労働省・文化庁:障害者の芸術振興に関する懇談会構成員等。イマナカデザイン一級建築士事務所代表(一級建築士)。 100万人に1人の障がい・偽性アコンドロプラージア(先天性両下肢障がい)がある。乃村工藝社デザイン部に在籍したのち、知的に障がいのあるアーティストが集う「アトリエインカーブ」を設立。著書に『壁はいらない(心のバリアフリー)、って言われても』、アトリエインカーブ物語』、『社会を希望で満たす働きかた』など。
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