――赤ちゃんを迎える家族のこころのこと
村上寛 著
四六判並製 192頁
定価:1,760円(本体1,600円)
978-4-7949-7444-0 C0095〔2024年9月〕
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産後うつはすぐそばにある
でも、家族みんなで「さよなら」できる
「妊娠、そして出産は、漠然と「幸せなこと」というイメージがあります。もちろんそれはとても大切なイメージです。しかしすべての妊産婦さんが、なんの屈託もなく幸せだと思うことができているわけではありません。そして幸せだと思えるからといって、つらさがないわけではありません。大切なことは妊産婦さんそれぞれの「本当の気持ち」に寄り添うことであり、「妊娠や出産は幸せなもの」というイメージを押し付けることではないのです――」(本文より)
産後うつになる妊産婦さんを、一人でも減らしたい――
著者がその強い思いを妊娠中~育児中のお母さん、そしてお父さん、まわりで見守る家族たちに、丁寧に、丁寧に伝えていく。赤ちゃんとの暮らしで少しでも「つらいな」と思ったとき、あなたをやさしく包んでくれるような、新しい育児書のスタンダード。
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【子育てを経験した書店員さんからの感動の声、続々!】
この本を読むまで、夜中の授乳は母親しかできないと思っていました。
私自身、二人(2歳と0歳)の育児中、夜眠りにつく際に、また朝がやってくることを怖いと思うことに罪悪感をおぼえていましたが、誰かに伝えても良かったのだと思いました。
コミュニケーションをとるということ、周囲に相談を求めることは決して弱いことではないということを、改めて教わりました。
――岩佐さかえさん(二子玉川 蔦屋家電・2児の母)
おくびにも出さないようにしていた父親になることのプレッシャー。男親の産後うつにもページを割いた画期的な本書を当時の自分に捧げたい。
母のステレオタイプを優しくときほぐして、広く社会に「おもいやり」を浸透させるすごい本です。言葉に細心の注意を払う著者の文章は、計らずも文学性を帯びる。非当事者にもオススメです。
――花本武さん(今野書店・2児の父)
信頼のおける語り手にやっと巡り会えた。安心して売り場に置けます。
本を作ることを「編む」と表現するが、まさにこの本は編み物のようだ。著者の紡いだ言葉は柔らかに編まれ、周産期の人々を包むセーフティネットとなるだろう。
あなたの抱える大小さまざまな不安や辛さ。この本が助けてくれるかも知れません。
――本間悠さん(佐賀之書店・3児の母)
夫婦がうまくやっていくためのヒントがいっぱい! コミュニケーションが重要だがとても難しい……その具体的方法が書いてある。産前、産後でなくてもぜひ!
――中原高見さん(くまざわ書店武蔵小金井北口店・2児の父)
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【目次より】
1 妊娠中のこころのこと
◆急な入院になったら
◆飲酒・喫煙、やめるのがつらい
◆二人目以降の妊娠
◆おなかの赤ちゃんを失うということ
◆妊産婦さんへかける言葉
[コラム]長女の育児に関わらなかった私
2 出産後のこころのこと
◆赤ちゃんがかわいいと思えない
◆産休・育休と仕事
◆産後の「ガルガル期」、それ本当?
◆保育園問題、3歳児神話
◆SNSとどう付き合う?
◆赤ちゃんと離れてもいいんです
◆とにかく眠れない
[コラム]”周産期のこころ”の最強チーム
3 夫婦のこころのこと
◆父親としての自覚
◆里帰り出産はするべき?
◆父親の育児休業
◆父親の産後うつ
◆妊娠をきっかけとした結婚
◆流産・死産を経験した父親のみなさんへ
[コラム]松本地域のみなさんとともに
医師。1985年生まれ、東京都出身。信州大学医学部内に日本で初めての周産期メンタルヘルスに特化した大学講座「周産期のこころの医学講座」を創設。信州大学医学部附属病院「周産期のこころの外来」、「周産期の父親の外来」にて、妊産婦さんや父親のメンタルヘルスサポートや産後うつ病の治療を行う。また、日本各地で周産期メンタルヘルスや母子保健に関する講演会・研修会を開催している。3児の父。