和室礼讃

――「ふるまい」の空間学

松村秀一  稲葉信子  上西明  内田青蔵  桐浴邦夫  藤田盟児  編 日本建築和室の世界遺産的価値研究会 著
A5判並製 256頁
定価:2,970円(本体2,700円)
978-4-7949-7339-9 C0052〔2022年12月〕


アマゾンで購入する
楽天ブックスで購入する
セブンネットで購入する

 

「和室らしさ」とはなにか?

かつてはあたりまえに存在した和室はいまや絶滅危惧種である。和室と一概に言っても、なにが和室なのか? 和室を構成する条件はなにか?という問いに答えられる者は少ない。本書は寺社仏閣や茶室、あるいは昭和の日本映画といったビジュアルをてがかりに、和室での「ふるまい」に着目し、日本ならではの空間の特質を明らかにする。

————————————–

訂正情報(2022年12月23日更新)

————————————–

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

【目次】

1章
それぞれの和室礼賛(稲葉信子・編)

2章
養老孟司×藤田盟児 司会:上西明「和室がなくなる」

3章 和室のふるまい

I. 要
座る/会う/触る/敷く/書く/味わう/極める

II. 作法
整える/飾る/替える/隔てる/上がる/忌む/従う/舞う

III. 技
荒らす・削る・塗る・磨く/締める/納める/凝る/構える/借りる/写す/起こす/省く

IV. 暮らし
転がる/食べる/寝る/着る/畳む/涼む/祝う/営む/開く/遊ぶ/競う/弔う/祭る/招く/住まう

 

◇松村秀一(まつむら・しゅういち)
1957年生まれ。東京大学大学院工学系研究科博士課程修了。工学博士。東京大学大学院工学系研究科特任教授。著書に『空き家を活かす』(朝日新聞出版)、『ひらかれる建築』(ちくま新書、2016)、『「住宅」という考え方』(東京大学出版会、1999)など。
◇稲葉信子(いなば・のぶこ)
1955年生まれ。筑波大学大学院名誉教授。工学博士。東京工業大学大学院修士課程・博士課程修了。主な著書に『世界文化遺産の思想』(東京大学出版会、2017)、『世界遺産』(ポプラ社、2007)など。
◇上西明 (うえにし・あきら)
1959年生まれ。建築家。上西建築都市設計事務所代表。1984年東京大学大学院修士課程修了。主な作品に奈良県医師会センター、緑の中の診療所など。共著に『劇場空間への誘い』(鹿島出版会、2010)など。
◇内田青蔵 (うちだ・せいぞう)
1953年生まれ。神奈川大学建築学部建築学科教授。1983年東京工業大学大学院理工学研究科建築学専攻博士課程満期退学。工学博士。著作に『日本の近代住宅』(鹿島出版会、2016)、『「間取り」で楽しむ住宅読本』(光文社、2005)など。
◇桐浴邦夫 (きりさこ・くにお)
1960年生まれ。博士(工学)。京都建築専門学校副校長。著書に『茶の湯空間の近代』(思文閣出版、2018)、共著に『茶室露地大事典』(淡交社、2018)など。
◇藤田盟児 (ふじた・めいじ)
1991年、東京大学大学院工学研究科博士課程修了。博士(工学)。奈良女子大学教授。共書に『建築の歴史・様式・社会』(中央公論美術出版、2018)、『日本建築様式史』(美術出版、1999)など。
◇日本建築和室の世界遺産的価値研究会 (にほんけんちくわしつのせかいいさんてきかちけんきゅうかい)
浅野伸子、安高尚毅、泉幸甫、稲葉信子、上西明、内田青蔵、梅本舞子、岡絵理子、小沢朝江、片山和俊、加藤悠希、亀井靖子、菊地成朋、桐浴邦夫、黒野弘靖、小池孝子、後藤治、佐藤浩司、鈴木あるの、鈴木義弘、高田光雄、武知亜耶、竹原義二、谷直樹、田野倉徹也、中嶋節子、中谷礼仁、中山利恵、波多野純、服部岑生、平井ゆか、藤井恵介、藤田盟児 、松村秀一、松本直之、道江紳一、村田あが、マーティン N.モリス、矢ケ崎善太郎
関連書籍